アメリカで医療通訳を目指すことにした。

こんにちは、Japamilyのパソ子です。

実は、いろいろ思うことがあり
原点を見つめ直してみようと
日本に帰省した際、恩師や同級生に会いまくりました。

会った恩師の数5人。
会った同級生の数10人。

同級生のほとんどは、仕事で役職を持ち転職・企業した人もちらほら。
バリバリ働くといった事から、世のために立つことを考えた
ライフワークを一生懸命されている印象でした。

これから何をしよう。
子育てひと段落したけどブランクありすぎて
どこから始めればいいんだろう。

と人生に悩める方は、原点に戻るためにも
恩師や同級生と会ってみることをお勧めします。

一度は同じ空間で同志だった人たちが
今どんな人生を送っているのか。何に一生懸命なのか。
これを聞けるだけで、良い収穫になります。

さて、私は恩師・同級生と会う過程で
医療通訳を目指そうと決め、一歩踏み出し始めました。

この記事では、アメリカで医療通訳を目指して
踏み出した一歩について書きます。
勉強方法については追って書いていきます。


アメリカで医療通訳になるには

日本では残念ながらまだまだボランティア団体の善意や
語学の得意な医療スタッフ、もしくは患者の友人や家族が主体となり、
医療現場で通訳が行われている状態です。

アメリカでは基本的に患者が希望した場合
病院側が通訳を用意するという義務があります。

病院側が契約を交わしている通訳斡旋会社より
医療通訳に登録されている方が派遣される、という形です。

同行通訳が難しい場合は、電話・ビデオ通訳も用意されています。

アメリカでは一般的に40時間の医療通訳者トレーニングを受け、試験を受け、晴れて医療通訳者として登録される方が非常に多いです。
(トレーニングや試験は必須ではありませんが、必須としている斡旋業者が多いようです)

私は、医療出身ではないので、この40時間トレーニングを受けることにしました。これが私の踏み出した第一歩です。


医療通訳資格について

医療通訳の試験を受ける場合、
主に2つの協会が存在します。
一つはNBCMI、もう一つはCCHIという団体です。

NBCMI: National Board of Certification for Medical Interpreters
CCHI: Certification Commission for Healthcare Interpreters

両団体ともに、40時間のMedical Interpreter Training (healthcare interpreter)を受験資格としています。

言語によっては、口頭試験も必須となりますが、日本語はその対象とはなっていないようです。

どちらの団体も、受験料、そして受かった後も継続学習や医療通訳としての一定の時間勤務が必要、更新料などがかかるため維持が経済的に難しく

NBCMIやCCHIで試験を受けなくても、40時間のトレーニングを受講していることで通訳として契約してもらえる場合もあるようです。

試験を受けるかどうかは、40時間のトレーニングが終わってから決めようかな
と思っているので、正直あまり調べていませんのでご了承ください。笑


40時間の医療通訳トレーニングについて

主なチョイスとして別れるのは
オンライン vs 通うという2パターン。

私は通える範囲にトレーニング機関があったので
通うことにしました。(来月通うので、レポはその時に)

私が通うタイプはBridge the Gapと呼ばれるMedical Interpreterのためのコースで、平日5日間連続して通い40時間を終わらせるタイプです。

CCHIのサイトで40時間のトレーニングを行なっている機関を
オンラインまたは通うタイプの学校に分けて
一覧ページが用意されていますので、調べてみてください。

オンラインの場合でも、完全に自分のペースで進めるタイプと
5週間の間決められた時間にネット上で講義を受けるタイプ、など様々な
様式のオンラインコースがあります。

ご自身のラーニングスタイルに合ったものに申し込むのが一番だと思います。


Bridge the Gap Medical Interpreter コースに申し込む資格

私が申し込んだのは、通うタイプ。
Bridge the Gapというとてもメジャーな医療通訳者向けの40時間コースです。

申し込み資格には以下がありました:

  • 高校を卒業または同等の資格(GEDなど)
  • バイリンガル(またはそれ以上)であること

私は日本で高校を卒業しているので、
日本の高校卒業証明書が日本語のproficiencyの証明になり
アメリカ(英語圏)の大学を卒業しているので、学士の卒業証書が英語力の証明になりました。

もし言語力を証明するものがない場合(例えば学歴は全て日本で英語力を証明するものがないなど)は、言語力の何らかのテストを受ける必要があるようです。

注意する点として:

この40時間のコースというのはあくまでも
医療通訳として必要な知識を学ぶためであり、
言語や一般的な通訳技術を学ぶ場ではありません。

私は一般通訳としての経験があるので、
通訳としての心得ではなく、
医療という場での通訳に必要な専門的なことを学ぶために
このコースをが存在します。

医療専門用語に関しても、自分で勉強していくというスタンスのようです。

違う機会に、どのように医療専門用語を勉強しているのかを
まとめていきますのでお待ちください。


40時間医療通訳トレーニングの受講料とかかる費用

Bridge the GapというMedical Interpreter向けの40時間のトレーニングを
私は通学するというface to faceで受講申し込みをしました。

本来は$750ですか、言語証明(日本の高校卒業証明、英語圏の大学卒業証書)があったため、言語証明に関するテスト料金がいらないということで
$640の請求がきました。テキスト、英日医療用語集、受講料、受講団体からの受講証明書がこれに含まれています。

これ以外に、5日毎日通うガソリン代、駐車場料金、そして昼食代が別途かかります。自主勉強用にいくつか本を買ったので
これらの雑費を含めるとざっと見積もって受講料+雑費で$1000以内といったところでしょうか。


医療通訳を目指すキッカケ

私が在学中はバリバリ教職に精を出していた恩師達が
リタイヤ・セミリタイヤ人生として
ライフワークに取り組まれている姿。

バリバリ目的を持って働く同級生の姿。

その中で、私も何かライフワークとしてできる分野を探していたので
ピタっとハマるものがありました。

私は、(自分で言うのも恐縮ですが)日本語訛りのない英語を話します。

英語の恩師の『オマエは発音だけは格別にええからな。
発音よくて得したこと多いやろ』と言う一言で、

『あ、そっか。これは強みなのか』と言うことに気づきました。

そしてソーシャルワーカーをしている同級生、
外国人のお手伝いをライフワークでしている先輩が、
日本で外国人は本当に暮らしづらい、の一言が。

セミリタイヤ生活の先生は、ボランティア活動をされており
『いきてるうちは人のためになることをせんとあかんぞ』の一言。

アメリカ在住する中でも、英語に困る日本人が
検診で何言われているかわからない、予約方法がわからない、などで
悩んでおられる姿を見たことがあり、

英語を生かして外国人の暮らしを豊かにするお手伝いと言う二つが合致し

一番人間が困るシチュエーションといえば医療現場だ、と思い
医療通訳を目指すことにしました。

もともと通訳の経験もあったので、通訳に対するハードルはクリア。
あとは医療用語・医療現場に慣れるという課題が残っています。


まとめ

パソコン一台で働く、という理想は変わっていません。
医療通訳といえども、最近は電話やビデオ通信が増えています。

自分の強みを生かして
世のため、人のために立つことをされている

同級生や恩師の姿を見たことで
大きな刺激をもらいました。

私にも何かできることはないか。
そう思ってたどり着いたのが医療通訳です。


未知の世界にワクワクしながら
身を引き締める思いで一歩一歩進んでいきたいと思います。