もう英語を仕事にするのは難しい時代がきた

以前は英語で翻訳や通訳。
そしてオンラインで英会話講師や翻訳の仕事を継続していました。

(今でも細々と、かなり稀な頻度で仕事を受けていますが)

ただ、ひしひしと感じていたことは
もう英語を仕事にするのは難しい時代がやってきたということ。

その理由は一つ

日本語と英語を両方扱える人材が極端に増えていること。

私は今ではかなり少な頻度でしか英語関連の仕事を受けなくなりました。

この記事では、英語を仕事にするのが難しい時代がきた、ことについて言及していきます。


プロでなくても翻訳ができる世界

フリーランスで英語翻訳。

聞こえはかっこいいかもしれませんが、単価が暴落しています。
原因は、英語と日本語の両言語を扱える人口が増えてること。

そして悲しいことに、片手間でできる仕事という認識が増えています。

そのため無理な単価でも、在宅・片手間でできる魅力から
引き受ける人が存在し、単価が落ちる、ということになります。

機械翻訳も、正確率が上がっており
多少の英語力があれば、機械翻訳をしてなんとなく正しい文章に置き換える作業ができるようになっています。

翻訳業は、外国語としての英語を学んだだけではできません。
国語としての英語を学んでいることは最低限だと言えます。
(いわゆる、生の英語に触れていることが最低限)

口語的な英語だけでなく、学術的・アカデミックなフォーマルな英語にも触れている必要があります。

ところが、お粗末すぎる直訳翻訳的な翻訳がまかり通る有様。

なんちゃって翻訳を片手間でしている人たちが
なんちゃって機械翻訳で単価を暴落させているのです。


誰でも英語を教えられる時代

日本へ帰ると英会話スクールをコンビニ感覚で見かけるようになりました。
また、ネットで英会話レッスンを受けられるようになり
ますます英会話に触れる機会が増えました。

比例して増えているのは英会話講師の数。

公立で教員することとは違い
得に資格や学歴は必要ありません。

ネイティブに至っては、ネイティブであれば
英語を教えたことがなくても、講師になれます。

もう英語が話せれば、誰でも良い、という感じ。

公立小学校で英語が導入され始めたときなんて
私の同級生で英語を苦手としている教員が
『バナーナ』『ゴリーーーラ』と英単語を教えている事実を知りました。

とにかく誰か『英語ができる』人材で英語を教えるスタンス。

そのため、もちろん英会話講師の単価も暴落中。
ひどい在宅英会話講師の求人なんて1時間700~1000円てのもザラに見つけます。

英語=時給の良い仕事という一昔前のイメージは
なくなっています。


じゃあ今から英語を仕事にしたい私は手遅れか?

と言われれば、そうではありません。

英語力を差別化する能力で、あなたの単価は変わってきます。


『英語ができる人』と
『国際線のCAとして10年勤務したビジネス英語を教えられる人』
とでは、どちらに教わりたいですか?

『自身がTOEIC900点の講師』と
『1年でTOEIC500点から700点にのばす方法を知っている講師』とではどちらに教わりたいですか?

自分で、英語+アルファの強みを探し、
そこに焦点を当てて、売り出すことができます。


大切なのは単価をやたらむやみに下げないこと

フィリピン人の先生とワンコイン(500円)レッスン!なんてのも見かけます。
そんな低い単価に勝てるはずがありません。

彼らは、もともと生活に必要な金額が異なる国に住んでいます。
物価の高い日本に住む講師が対抗する必要はないのです。

焦って、単価を下げる必要はありません。

ターゲット層が違うからです。

上質なカシミヤセーター1枚に5万円かける層も存在すれば
1000円のプチプラセーターで十分という層もいます。

マックのミールセットで安くササッと済ませる人もいれば
高級フレンチでゆっくり贅沢にお食事をする人もいます。
中堅のお食事処で安くも高くもない食事をする人もいます。

同じように、英会話に求めることが違う層がたくさんいます。

まず、自分はどのような層をターゲットにしていきたいのか。
どのような層を狙える実力・経験を持った講師なのか。

そこを自身で見極め価格を設定する力も重要です。


まとめ:英語を仕事にするのが難しくなった時代だからこそ考える

  1. 英語プラスアルファの強みを見つける
  2. 自分の価値を理解した上で、単価を決める

誰でも英語でお金を稼げる時代になり、重要なのはこの2つのポイント。
特に難しいのは2.の自分の価値を理解すること。

誰でも英語を仕事にでき、単価が暴落しているからこそ
自分にはどのような価値があるのかを理解して価格設定をする必要性が出てきます。

ワンコイン講師にはできない強みを探し
正しく価格設定をする。

それにより、

  1. 自身が英語を仕事にし続ける環境を自分で作っていく
  2. これ以上の価格暴落を防ぐ

ことができます。